ふるさとを創った男2013/07/26 09:18


今朝の早朝散歩でのワンカット。
玄関のドアに 「みんなのふるさと音楽会」 の墨書。ホ〜!
お仲間か、ご近所の方とホームパーティーでもされたのかしらね。
♪兎追ひしかの山、、、♪

今から二十数年前、僕はNHK出版発行の 『WeekS』 という雑誌のアートディレクター(AD)をしていた。
NHK特集記事とオリジナル取材記事で構成された月刊誌で、売れていた。
小説では、松本清張の 「詩城の旅人」 が書き下ろしで掲載され好評だった。
当時新たなムーブメントが起こりつつ有った。そう、ノンフィクションの作家たちが元気だった。出版各社も若い作家を育てようと躍起になった。

『WeekS』 でも清張と二本柱になる作家の人選が始まる。
そして僕が推した猪瀬が始めて登場することになった。
ちょうど 『ミカドの肖像』 が大宅ノンフィクション賞にノミネートされていたが、
まだ無名に近い、新人のノンフィクション作家の卵だった。
とにかく僕はプッシュし続けた。あの分厚い本も当時の部長Kさんに渡した。

かなりの時間を要したが、無名の作家・猪瀬の掲載が決まった。
問題は何をテーマに書いてもらうのかだった。僕は教育問題を提案した。
そして決まったのが文部省唱歌 「朧月夜」 「紅葉」 「故郷」 「春が来た」 「春の小川」 の作詞者、高野辰之の生涯を追い掛けよう、になる。

テーマが決まったちょうどその頃、大宅壮一ノンフィクション賞受賞決定のニュースが飛び込んだ、いい方向になった。
『ふるさとを創った男』 の誕生です。
『WeekS』 連載終了後単行本になり、今は 『唱歌誕生〜ふるさとを創った男』 で中公文庫に入っている。

一昨日の、猪瀬ゆり子さんの棺の中に 「唱歌の本がいっしょに眠っていたよ」、とゆり子さんと対面した二人の同級生が話してくれた時は、
心から 「嬉しい」 と思った。
『ふるさと、、、』 は、ゆり子さんも愛してくれた本になっていたんだね〜。


モモチャン、散歩に行くよ。まだ寝ぼけてますね。
モミジも寝ぼけて、もう色付き始めたよ! やれやれ暑いせいかな〜。
高野辰之は、真夏に紅葉するこんなモミジ知らないよね。
♪秋の夕日に照る山紅葉、、、♪